「CCNAを取りたいけど、何から始めればいいか分からない」——自分もまさにそうだった。ネットワーク未経験の状態から独学で勉強を始めて、3ヶ月後にCCNA 200-301を一発合格した。正直、最初の2週間は参考書の内容が宇宙語にしか見えなくて心が折れかけた。
この記事では、自分が実際にやった3ヶ月間の勉強法をそのまま書く。使った教材は3つだけ。週ごとのスケジュール、教材の具体的な使い方、試験本番のテクニックまで全部載せた。費用や受験料の話は別記事にまとめているので、ここでは「どう勉強するか」だけに集中する。
CCNA独学に必要な教材は3つだけ
ネットで検索すると「あれも買え、これもやれ」と大量の教材が出てくるけど、実際に合格するのに必要なのは3つだけ。逆にこの3つをちゃんとやり込めば、他は何もいらない。
| 教材 | 用途 | 費用目安 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| CCNA完全合格テキスト&問題集(白本) | 知識のインプット・体系的な学習 | 約3,700円 | ★★★★★ |
| Ping-t(Webアプリ) | 問題演習・弱点分析 | 無料〜月額2,640円 | ★★★★★ |
| Udemy講座(動画) | 映像で理解を補強 | セール時1,200〜1,800円 | ★★★★☆ |
いわゆる「白本」は、CCNA受験者のバイブル的存在。第2版が2026年現在の試験範囲に対応していて、これ1冊でインプットは完結する。ただし、読み方にコツがある。
1周目は「理解する」じゃなくて「全体像を把握する」が目的。分からないところがあっても立ち止まらずにどんどん先に進む。CCNAの範囲は広いので、最初から完璧に理解しようとすると確実に挫折する。自分は1周目を2週間で終わらせた。1日あたり約40〜50ページ。正直、半分以上は頭に入ってなかった。でもそれでいい。
2周目からが本番。Ping-tで問題を解きながら、分からなかった部分を白本に戻って確認する。この「問題→白本→問題」のサイクルが一番効率的。
Ping-tはCCNA対策で最も使える無料〜有料のWeb問題集。無料で使える範囲がかなり広くて、有料版(プレミアム)にすると全範囲の問題と模擬試験モードが解禁される。自分は2ヶ月目からプレミアムに課金した。
ポイントは「分野別モード」と「模擬試験モード」の使い分け。最初は分野別で1分野ずつ潰していって、全分野で正答率80%を超えたら模擬試験モードに移行する。模擬試験モードでは制限時間も本番と同じにして、時間配分の練習もする。
Ping-tの問題をただ解くだけの人がいるけど、それだと伸びない。間違えた問題は必ず「なぜ間違えたのか」をメモに残すこと。同じミスを3回繰り返したら、その分野は白本に戻って基礎からやり直すべき。自分はスプレッドシートに「間違えた問題番号・原因・対策」を記録していた。地味だけどこれが一番効いた。
Udemyは「文字を読んでも頭に入らない分野」を動画で補強するために使う。全範囲をUdemyで学ぶ必要はない。セール時なら1,200〜1,800円で買えるので、白本を読んでどうしても理解できなかったセクション(自分の場合はOSPFとSTPだった)だけピンポイントで視聴した。
ちなみに、補助教材として「CCNAの授業」も読んだ。白本より平易に書かれているから、ネットワーク初心者が最初のとっかかりに使うのにはかなりいい。ただ、試験対策としてはこの本だけでは足りないので、あくまでサブ教材として考えること。
3ヶ月の週別スケジュール【未経験からの独学ロードマップ】
自分が実際にやったスケジュールをベースに、「平日1〜2時間、休日3〜4時間」の勉強ペースで組んだロードマップがこれ。合計200〜250時間くらいの想定。仕事しながらだとちょうどこのくらいが現実的なライン。
| 期間 | フェーズ | やること | 到達目標 |
|---|---|---|---|
| 1〜2週目 | 基礎固め① | 白本1周目(通読) | 全体像を把握する |
| 3〜4週目 | 基礎固め② | 白本2周目 + Ping-t分野別開始 | 各分野50%以上正解 |
| 5〜6週目 | 実践問題① | Ping-t分野別を全分野制覇 | 各分野80%以上正解 |
| 7〜8週目 | 実践問題② | Ping-t模擬試験モード + 弱点補強 | 模擬試験70%以上 |
| 9〜10週目 | 仕上げ① | 模擬試験反復 + サブネット計算特訓 | 模擬試験85%以上 |
| 11〜12週目 | 仕上げ② | 総復習 + 弱点の最終チェック | 模擬試験90%以上で受験 |
自分の場合、4週目あたりで一気にモチベーションが下がった。白本を2周読んでもOSPFのLSA種別がどうしても頭に入らなくて、「自分にはセンスがないんじゃないか」と本気で思った。でも5週目でPing-tの問題を解き始めたら、不思議とスッと理解できるようになった。インプットだけだと限界がある。アウトプットに切り替えるタイミングを間違えないのが、独学の最大のコツだと思う。
図1: 3ヶ月間の学習進捗イメージ
30%
70%
95%
サブネット計算を30秒で解くコツ
CCNAの試験で避けて通れないのがサブネット計算。ここで時間を食うと、他の問題にしわ寄せがくる。自分が使っていた速解法を紹介する。詳しいやり方は別記事(サブネット計算を30秒で解く方法)にもまとめている。
サブネットマスクの第4オクテットが分かれば、ネットワークアドレスの境界は「256 – サブネットマスク値」で一瞬で出る。例えば /26 なら、第4オクテットは192。256 – 192 = 64。つまりネットワークの境界は0, 64, 128, 192の4つ。
ここは暗記ゲー。以下の表を試験開始直後にホワイトボードに書き出す(ピアソンVUEの試験会場ではホワイトボードが支給される)。
| プレフィックス | サブネットマスク | ネットワーク数 | 使用可能ホスト数 |
|---|---|---|---|
| /24 | 255.255.255.0 | 1 | 254 |
| /25 | 255.255.255.128 | 2 | 126 |
| /26 | 255.255.255.192 | 4 | 62 |
| /27 | 255.255.255.224 | 8 | 30 |
| /28 | 255.255.255.240 | 16 | 14 |
| /29 | 255.255.255.248 | 32 | 6 |
| /30 | 255.255.255.252 | 64 | 2 |
この表は試験開始直後の15秒でホワイトボードに書き出す。頭の中で計算するより、表を見て即答した方がミスが圧倒的に少ない。自分は毎日この表を書く練習をして、試験前には10秒で全部書けるようになっていた。
試験当日の時間配分戦略
CCNA 200-301は120分で102問前後。単純計算で1問あたり約70秒。ただし問題によって難易度が全然違うので、均等配分だと後半で時間が足りなくなる。
自分がやったのは「2周作戦」。1周目で全問に目を通して、即答できる問題は答えて、悩む問題はフラグを立てて飛ばす。1周目を60〜70分で終わらせて、残り50分でフラグ付き問題をじっくり解く。この方法なら、易しい問題を確実に取りこぼさない。
| フェーズ | 時間 | やること |
|---|---|---|
| 開始直後 | 0〜1分 | サブネット表をホワイトボードに書く |
| 1周目 | 1〜70分 | 全問を解く。30秒以上悩んだらフラグ→飛ばす |
| 2周目 | 70〜115分 | フラグ付き問題を解く |
| 最終確認 | 115〜120分 | 未回答がないか確認 |
シミュレーション問題(CLIでコマンドを入力するタイプ)は1問に5〜10分かかることがある。1周目でシミュレーション問題に遭遇したら、まず他の問題を全部片付けてから最後に取り組むのが安全。自分はこの判断が功を奏して、時間に余裕を持てた。
不合格になる人の共通点と対策
Twitter(X)やQiitaで「CCNA落ちた」という体験記をかなり読んだ。不合格になる人にはだいたい共通するパターンがある。
一番多いのがこれ。白本を2〜3周読んで「もう大丈夫だろう」と受験するパターン。CCNAは暗記だけじゃなくて「考えさせる問題」が多いので、問題演習なしだとほぼ確実に落ちる。Ping-tの模擬試験で安定して85%以上取れるようになってから受験すべき。
「サブネットは苦手だから他でカバーする」という考えは危険。CCNAではサブネット関連の問題が確実に出る。しかもサブネットが絡む問題はACL、ルーティング、VLANなど複数の分野にまたがるから、避けると失点範囲が想像以上に広がる。
CCNA 200-301では、ワイヤレス、自動化(Ansible、Puppet)、セキュリティの分野が追加されている。古い参考書や対策サイトだとこの辺がカバーされていないことがある。白本の最新版を使っていれば問題ないが、中古の古いバージョンを使っている人は要注意。
知識は十分でも、本番の時間プレッシャーで焦ってミスする人が多い。Ping-tの模擬試験モードを使って、必ず制限時間内に解き切る練習をしておくこと。
ネットワーク経験者なら1ヶ月でも可能だけど、未経験からだと正直キツい。CCNAの範囲は広いし、覚えたことを定着させるには時間がかかる。2〜3ヶ月は見ておいた方がいい。焦って受験して不合格→受験料3万円以上がパーになるのが一番もったいない。
まとめ
CCNA独学合格のカギは「白本 + Ping-t + 適切なスケジュール管理」の3つ。3ヶ月あれば未経験からでも十分合格できる。最初の1ヶ月はインプット中心、2ヶ月目からPing-tでアウトプット、3ヶ月目は模擬試験で仕上げ。サブネット計算は「256引き算」と暗記表で速解できるようにしておくこと。試験本番は「2周作戦」で時間切れを防ぐ。迷ったら30秒でフラグを立てて次へ進む。
CCNA合格後は、ネットワークエンジニアとしてのキャリアの幅が一気に広がる。転職を考えている人は、転職エージェントの選び方や年収アップ戦略もチェックしておくといい。
よくある質問(FAQ)
Q. CCNAは独学で本当に合格できる?
結論、できる。自分がその証明。ただし「独学=教材費ゼロ」ではない。白本とPing-tプレミアム(最低でも1ヶ月分)は投資する必要がある。合計で1万円程度。スクールに通うと20〜30万円かかることを考えれば圧倒的にコスパがいい。
Q. 勉強時間は合計どのくらい必要?
ネットワーク未経験なら200〜300時間が目安。IT業界で働いている人や、基本情報技術者を持っている人なら150〜200時間くらいで合格している人もいる。自分は約230時間だった。Ciscoの公式ドキュメントでは40〜60時間のトレーニングを推奨しているが、これは実務経験者向けの数字なので未経験者は真に受けないほうがいい。
Q. Ping-tは無料版だけで合格できる?
不可能ではないけど、おすすめしない。無料版はICND1範囲の問題しか解けないので、CCNA 200-301の全範囲をカバーできない。最低でも試験1ヶ月前にはプレミアムに課金して模擬試験モードを使った方がいい。月額2,640円で合格率が大きく上がるなら、安い投資だと思う。



