ネットワークエンジニアはやめとけ?現役が語る本音と向いてる人の特徴

ネットワークエンジニアに向いてる人と向いてない人の比較図

「ネットワークエンジニア やめとけ」——検索したらゴロゴロ出てくる。正直、自分も就職前にめちゃくちゃググった側の人間です。

で、実際に現役で8年くらいやってる今、結論から言うとこれ。「やめとけ」と言われる理由は半分くらい本当で、残り半分は人によって感じ方がまるで違う。向いてる人には天職っぽく機能するし、向いてない人はマジで3ヶ月で病む。そういう職業です。

この記事では、ネットワークエンジニアが「やめとけ」と言われがちな理由を現場目線で正直に並べたうえで、それでも続けてる人間として反論できるところは反論する。最後に「向いてる人/向いてない人」のチェックリストも置いておきます。これから飛び込もうか迷ってる人の判断材料になれば。

ネットワークエンジニアに向いてる人と向いてない人の比較図
向いてる人・向いてない人のチェックリスト(現役エンジニアの体感ベース)

「ネットワークエンジニアはやめとけ」と言われる5つの理由

まずは悪口から。ここ濁してもしょうがないので、現場で実際にキツいと感じるところをそのまま書きます。

1. 夜間・休日作業がまあまあ多い

ネットワーク機器の設定変更や切り替え作業は、基本的に業務時間帯には打てない。ユーザーが寝てる時間、つまり深夜か早朝にやる。自分の体感だと、月に1〜2回は23時〜翌5時みたいなシフトが入る。プロジェクトの山場だと週2で深夜作業になることもあった。

「夜勤手当があるからお得じゃん」と思うかもしれないけど、生活リズムが普通に壊れる。ここは覚悟いる。

2. 障害対応のプレッシャーがしんどい

ネットワークが止まると、だいたい会社全体が止まる。「〇〇支店、全滅してます」みたいな電話が鳴った瞬間、心拍数が跳ね上がる感覚、これはこの仕事やらないと一生知らない種類のストレスだと思う。

1分止まるごとに損害額がいくら、みたいな話が当たり前のように出てくる業界。SLA99.99%なら年間の許容停止時間は約52分。これを守るために日々神経をすり減らす感じ。

3. 客先常駐・現場ガチャ問題

特にSIerや下請けだと、客先常駐がデフォルト。自社オフィスに戻るのは月1の定例くらい。現場によってはセキュリティが厳しすぎてスマホすら持ち込めないところもあるし、逆にゆるすぎて秩序がないところもある。

ぶっちゃけ、ここは完全にガチャです。いい現場に当たると楽しいけど、ハズレを引くと3年間病む。

4. 資格勉強が終わらない問題

CCNAで終わればいいけど、現場で評価されるのはCCNP以上。さらにFortiGate案件ならNSE、AWS案件ならAdvanced Networking、みたいにジャンルごとに別の資格が待ってる

CCNA取るのに平均200〜300時間、CCNPで500時間以上。働きながらこれをコンスタントに積み上げていくのが普通に重い。勉強が嫌いな人はここで脱落する。

5. 下流工程のキツさ

未経験で入ると、最初の1〜2年は高確率でキッティングとかケーブリング作業が待ってる。データセンターで50台のスイッチを開梱して設定投入してラッキング——みたいな作業を黙々とやる日々。肉体労働に近い。

ここで「思ってたのと違う」となって辞める人、本当に多い。

でも現役から見た「やめとけ」への反論

ここまで散々書いておいてアレだけど、個人的には「やめとけ」に100%同意はしてない。理由はこれ。

まず夜間作業。確かにキツいけど、最近はリモートで投入だけやって現地には誰か別の人が立つ、みたいな運用も増えてる。コロナ以降、この傾向はかなり加速した。自宅から深夜にSSHでコマンド叩くだけの案件も普通にある。

次に障害対応のプレッシャー。これは慣れもある。最初の1年は毎回胃が痛くなるけど、3年目くらいから「ああ、いつもの」と手が勝手に動くようになる。切り分けの型が頭にできれば、障害対応は実はパズルゲームとして楽しい側面もある。

あと需要の話。ここが一番でかい。クラウド化が進んでも、物理ネットワークは消えない。というか、AWSだろうがAzureだろうが中身はネットワークの塊で、TCP/IPが分かるエンジニアの椅子は当面空かない。求人倍率的にも、ネットワーク系は慢性的に足りてない。

年収ベースで言うと、CCIE持ちや設計上流まで回せる人だと30代で800〜1000万は普通に狙える。下流に留まるとしんどいけど、上に抜ければ悪くない世界です。

ネットワークエンジニアに向いてる人・向いてない人

で、結局のところ「やめとけ」が当てはまるかどうかは、その人の性格と生活スタイルで8割決まると思ってる。以下、個人的な判定基準。

向いてる人の特徴:

  • パケットの流れを追うのが楽しい(これ一番大事)
  • コツコツ手順書を作るのが苦じゃない
  • 不規則勤務でも体力が持つタイプ
  • 技術書を月1冊くらいのペースで読める
  • トラブル時に焦っても「とりあえず切り分けから」と思考できる

向いてない人の特徴:

  • 平日9〜18時できっちり終わる仕事がしたい
  • 資格勉強とか継続学習が苦痛
  • プレッシャーでお腹を壊しやすい
  • 一人で黙々より、チームでわいわい派
  • 手を動かすより企画・マーケの方が好き

上の「向いてない」にガッツリ当てはまる人は、正直やめといた方がいい。逆に、向いてる側に3つ以上チェック入るなら、わりと楽しめる仕事だと思う。

未経験から入るなら知っておくべき3つのこと

「それでも興味ある」という人向けに、事前に知っておいた方がいいことを3つだけ。

①「会社選び」が9割。同じネットワークエンジニアでも、大手キャリア系、SIer、メーカー系、事業会社のインフラ部門で働き方がまるで違う。客先常駐しかない会社に入ると、そこから抜け出すのが地味に大変。できれば自社開発や事業会社を狙う。

②最初はキッティングから逃げない。下流工程は確かにキツいけど、機器を物理的に触った経験は後で絶対効いてくる。設計フェーズでコンフィグ書いてても「これ実機だとこう見えるな」という想像が効くエンジニアは強い。

③ポートフォリオは自宅ラボで作る。GNS3やEVE-NG、最近ならContainerlabで仮想ネットワークを組んで、その構築記録をブログやGitHubに残す。これ、未経験転職でめちゃくちゃ効きます。

それでもやるなら、最初にやるべきこと

ここまで読んで「いや、やってみたい」となった人のために、具体的なロードマップを。

ステップ1:CCNAを取る。何はともあれこれ。2020年に改訂されてから内容もわりと現代的になってて、無線やSDN、自動化の触りも入ってる。勉強時間の目安は、IT完全未経験で200〜300時間、何かしらバックグラウンドあるなら100〜150時間くらい。

ステップ2:自宅ラボを組む。中古のCatalyst 2960あたりを3〜4台メルカリで買う。5000円もあれば基本構成は組める。あるいは仮想環境のみでもOK。とにかく実機(もしくは仮想実機)を叩く経験を作る。

ステップ3:転職サイトに登録する。CCNA取って自宅ラボ経験あれば、未経験でも十分戦える。「未経験OK」の求人は大量にある業界なので、そこは安心していい。ただし前述のとおり会社選びは慎重に。

それでも転職を考えるなら

ここまで読んで「今の職場、やっぱり合わないかもしれない」と感じてる人もいるかもしれない。

正直に言うと、自分も2社目で「もう無理だ」と思った時期がある。毎月のように深夜作業、上流は全部SIerのプロパーが持っていって、自分はひたすら手順書通りにコマンドを叩くだけ。成長してる実感がまるでなかった。

結局、そのときは転職して環境を変えたことで状況が一変した。3社目では設計から入れるようになって、仕事が一気に面白くなった。環境が合わないだけで「ネットワークエンジニア自体が合わない」と判断するのはもったいないと、今になって思う。

もし今の環境がどうしても合わないなら、転職エージェントに相談してみるのも一つの手。自分の市場価値を客観的に知るだけでも、気持ちが楽になることがある。

「やめる」と「環境を変える」は全然違う。自分に合う現場を探してみる価値はあると思う。

まとめ:やめとけと言われても続けてる理由

長くなったので3行でまとめる。

  • 「やめとけ」と言われる理由は事実として存在する。夜勤・プレッシャー・常駐・資格地獄・下流作業。
  • でも向き不向きで体感が180度違う。向いてる人には普通に楽しい仕事。
  • 未経験で狙うならCCNA→自宅ラボ→転職、の順でいけば割と道は開ける。

自分自身、何度か辞めようと思ったことはあるけど、結局戻ってきてる。パケットキャプチャでトラブル原因を突き止めた瞬間の気持ちよさとか、深夜作業明けにコーヒー飲みながら空が明るくなっていくのを見る感じとか、この仕事じゃないと味わえないものが確かにある。

「やめとけ」の声だけに振り回されず、自分の性格と生活スタイルで判断してほしい。その判断材料になってたら嬉しい。