ネットワークエンジニアを目指す方、CCNA学習中の方にとって、Ciscoルータの設定は最初の関門です。本記事では、Ciscoルータにおける「IPアドレスの設定」「ホスト名の設定」「静的ルーティングの設定」について、初心者向けにわかりやすく解説します。

図1:基本的なCiscoルータのネットワーク構成図

1. Ciscoルータのホスト名を設定する

まずはルータの識別名(ホスト名)を設定します。これは管理や構成図作成の際にとても重要です。

Router> enable
Router# configure terminal
Router(config)# hostname R1
R1(config)#

ホスト名を設定することで、プロンプトが Router から R1 に変わります。

2. IPアドレスをインターフェースに設定する

次に、ルータのインターフェースにIPアドレスを設定します。例えば、FastEthernet0/0に192.168.1.1/24を設定する場合は以下のようにします。

R1(config)# interface FastEthernet0/0
R1(config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
R1(config-if)# no shutdown
R1(config-if)# exit

no shutdownを忘れるとインターフェースが有効化されないので注意しましょう。

3. 静的ルーティングを設定する

異なるネットワークにあるデバイスと通信するためにはルーティングが必要です。ここでは静的ルートの設定方法を紹介します。

例:192.168.2.0/24へのトラフィックを192.168.1.2にルーティングする場合:

R1(config)# ip route 192.168.2.0 255.255.255.0 192.168.1.2

4. 設定を保存する

設定を保存しないと、ルータを再起動した際に消えてしまいます。以下のコマンドで保存しましょう:

R1# write memory

または

R1# copy running-config startup-config

5. よくあるミスと対策

  • インターフェースを有効化していない: no shutdown を忘れていないか確認
  • ネットマスクの設定ミス: 255.255.255.0 など正しいサブネットを指定する
  • 静的ルートのネクストホップ設定ミス: 対向インターフェースのIPを確認

まとめ

本記事では、Ciscoルータの基本設定として、「ホスト名の設定」「インターフェースへのIPアドレス設定」「静的ルーティングの設定」について紹介しました。

これらはネットワーク構築の第一歩です。しっかりと基礎を身につけて、さらに高度な設定へステップアップしていきましょう。