はじめに
「デフォルトゲートウェイって何?」という疑問、ネットワークを学び始めた人なら一度は感じるはずです。今回は、ネットワーク通信の“出口”であるデフォルトゲートウェイの役割と仕組みについて、初心者にもわかりやすく解説します。CCNA試験でもよく出る重要なポイントです。
デフォルトゲートウェイとは?
簡単に言うと「外との出入り口」
デフォルトゲートウェイ(default gateway)は、PCやスマホなどの端末が、**他のネットワーク(たとえばインターネット)に通信したいときに使う“出口”**のことです。
たとえば、あなたのパソコンが 192.168.1.10
で、インターネット上の 8.8.8.8
(Google DNS)にアクセスしたいとします。この場合、直接届かないため、最初に「デフォルトゲートウェイ」にデータを送って、中継してもらう必要があります。
なぜ必要?
自分のネットワーク内(同じIP帯)には直接通信できますが、外部のネットワークへ出るには「どこへ出ていけばいいか」を指定する必要があります。それがデフォルトゲートウェイの役割です。
図解でイメージしよう
┌────────────┐ ┌──────────────┐ ┌────────────┐
│ PC: 192.168.1.10 │ ─▶ │ ルーター: 192.168.1.1 │ ─▶ │ インターネット │
└────────────┘ └──────────────┘ └────────────┘
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デフォルトゲートウェイ
デフォルトゲートウェイの設定を確認するには?
Ciscoルーター・スイッチでの確認と設定
Cisco機器でも、デフォルトゲートウェイの確認や設定ができます。
スイッチにデフォルトゲートウェイを設定する(レイヤ2スイッチの場合)
Switch(config)# ip default-gateway 192.168.1.1
この設定により、スイッチから他ネットワークへの管理アクセスが可能になります。
ルーターでの確認(ルーティングテーブルを確認)
Router# show ip route
出力例:
Gateway of last resort is 192.168.1.1 to network 0.0.0.0
これは「デフォルトルート(=デフォルトゲートウェイ)」の設定がされていることを意味します。
Windowsの場合
コマンド:
ipconfig
実行結果の例:
デフォルト ゲートウェイ . . . . . : 192.168.1.1
Mac/Linuxの場合
コマンド:
ip route
実行結果の例:
default via 192.168.1.1 dev en0
この「default via」が、デフォルトゲートウェイを意味しています。
CCNAではこう出る!
CCNA試験では以下の点がよく問われます:
- デフォルトゲートウェイの役割と必要性
- 同一ネットワーク内では不要だが、異なるネットワークへは必須であること
- 設定確認コマンド(ipconfig, ip routeなど)
また、ルーティングの基礎やスタティックルートの設定時にも、この考え方がベースになります。試験対策としては、図や実機での設定確認が有効です!
次回は「OSI参照モデルの7階層」について解説します。ネットワークの全体像が見えてくる内容ですので、お楽しみに!