ネットワーク機器を運用していると、突然スイッチが起動しないトラブルに遭遇することがあります。 特に電源断後やメンテナンス後に「起動しない」「コンソールに何も出ない」といった状況になるケースは珍しくありません。
この記事では、Juniper機器が起動しない場合に現場エンジニアが実際に確認するポイントをまとめました。 トラブルシューティングの基本として参考にしてください。
よくある症状
Juniper機器が起動しない場合、次のような症状が発生します。
- 電源LEDは点灯しているが起動しない
- コンソールに何も表示されない
- コンソールに文字化けが表示される
- loaderが表示されない
- ALERTランプが赤点灯している
まずは落ち着いて状況を整理し、順番に原因を切り分けていきます。
1. コンソール接続設定を確認する
起動しないと思っていた機器が、実はコンソール設定の問題だったというケースは少なくありません。
Juniper機器のコンソール設定は基本的に次の通りです。
9600 8bit No parity 1 stop Flow control none
設定が違うと、文字化けや何も表示されない状態になることがあります。 まずはコンソール設定を確認しましょう。
2. コンソールポートを変更してみる
機種によってはコンソールポートが複数あります。
- RJ45 コンソール
- miniUSB コンソール
片方のポートが使用できない場合もあるため、両方試してみることをおすすめします。
3. 電源リセットを試す
一時的なハードウェア状態で起動に失敗することもあります。
次の手順で完全リセットを試します。
電源OFF ↓ 電源ケーブルを抜く ↓ 30秒〜60秒待つ ↓ 電源ON
これで正常に起動する場合もあります。
4. loaderが表示されるか確認する
コンソールに次のような表示が出る場合があります。
loader>
この状態であればOSの起動に失敗しているだけの可能性があります。
その場合は次のコマンドを試します。
boot
OSが正常であれば起動する可能性があります。
5. OS破損の可能性
電源断やアップデート失敗などによりOSが破損している場合があります。
この場合はUSBメディアからOSを再インストールすることで復旧できることがあります。
基本的な流れは次の通りです。
- USBメモリを用意する
- Junos OSイメージをコピー
- 機器にUSBを挿す
- loaderからインストール
6. ストレージ故障
起動ログが全く表示されない場合、内部ストレージの故障の可能性があります。
ネットワーク機器は内部にフラッシュストレージを持っており、そこからOSを起動します。
長期間使用している機器では、ストレージの劣化によってOSを読み込めなくなることがあります。
この場合は次の対応が必要になります。
- ストレージ交換
- OS再インストール
- 機器交換
7. 電源断による影響
ネットワーク機器はOSを持つため、電源を突然切るとファイルシステムが破損する可能性があります。
可能であれば次のコマンドで電源を停止するのが推奨されています。
request system power-off
ただし、電源断が必ずしも故障の原因になるとは限りません。 長期間使用している機器では、ストレージ寿命が原因であることも多いです。
まとめ
Juniper機器が起動しない場合は、次の順番で確認すると原因を切り分けやすくなります。
- コンソール設定確認
- コンソールポート変更
- 電源リセット
- loader確認
- OS再インストール
- ストレージ故障確認
ネットワーク機器は長期間運用されることが多いため、ハードウェア寿命による故障も珍しくありません。 日頃からバックアップと保守計画を準備しておくことが重要です。
