コンソールポートは、Ciscoスイッチに直接接続して初期設定や障害時の復旧を行うためのインターフェースです。ネットワークが未設定でもアクセスできるため、現場では必須の知識です。本記事では、必要な機材、接続方法、基本設定例を解説します。
1. コンソールポートの役割
- ネットワーク未設定でも機器にアクセス可能
- 初期設定、パスワードリカバリ、障害復旧に使用
- 物理的に接続するため、セキュリティ性が高い
2. 必要な機材
- コンソールケーブル(RJ45 – RJ45 または RJ45 – USB)
- USBシリアル変換アダプタ(PCにシリアルポートがない場合)
- ターミナルソフト(Tera Term、PuTTYなど)
- 必要に応じてUSBドライバ(Cisco USB Consoleドライバ)
3. ターミナルソフトの接続設定
例:Tera Termでの設定
ポート:接続したCOMポート番号 速度(baud rate):9600 データ:8ビット パリティ:なし ストップビット:1 フロー制御:なし
4. コンソールポート設定例
デフォルトではコンソールアクセスが有効ですが、パスワードやタイムアウトを設定することを推奨します。
Switch# configure terminal line console 0 password cisco login exec-timeout 5 0 logging synchronous
password
:コンソール接続時のパスワードexec-timeout
:アイドル状態での切断時間(分 秒)logging synchronous
:ログ出力による入力中断を防ぐ
5. 接続確認
設定後、コンソールを抜き差しして再度接続し、パスワード入力を求められるか確認します。
6. トラブルシューティング
- ケーブルや変換アダプタが正しいか確認
- ドライバが正しくインストールされているか確認
- ボーレート(baud rate)が一致しているか確認
- スイッチが通電しているか、ポートLEDを確認
7. 運用上の注意
- コンソールケーブルは現場常備品として準備しておく
- 物理的に容易にアクセスできない場所に設置する
- コンソールパスワードはセキュリティポリシーに従って管理
8. まとめ
コンソールポートはCiscoスイッチの初期設定や障害復旧に欠かせないアクセス手段です。ターミナルソフトと正しい接続設定を理解しておくことで、トラブル時の対応速度が格段に向上します。